ビットコインが革命的な点をひとつだけ言わせて

今流行りというか、もう流行ってから結構経っているビットコイン。遅ればせながら私もちょっとかじってみようと読んでみたら、これが思いの外すごかったので、そう、一言だけ言わせて欲しいんです。「か、革命やで!革命が起きるで!」

野口悠紀雄『仮想通貨革命』。革命ってまたまた大げさな。と思ってたんですが、、、


ビットコインはただの「通貨」ではない

まずは、ビットコインが今までの通貨とどう違うのかをさらりと。


ビットコインは「得体の知れない似非通貨」ではない


7月31日、ようやくマウントゴックスの社長が逮捕されましたが、これをもって「やっぱりビットコインってうさんくさい通貨だ」「危ないよね」というのは見当違いだと野口氏は言います。曰く、


・・アメリカ旅行から帰ってきて、ドルの使い残しがあった。成田空港の両替所で円にしようとしたら、事故で閉鎖されていた。このことをもって、「ドルは崩壊した」と言うようなものである。


事実、通貨ビットコインはマウントゴックス破綻の前後も”通常運転で”取引されており、そういう意味では問題ありません。というか、この、「通貨として問題なく取引されている」ことがものすごいんです。なぜなら、現行通貨はすべて、国が元締めとしてその価値を担保・コントロールしているが、ビットコインは中央集権的な機構が全く無く、完全に分散的に管理・運営され、機能しているからです。(※1)


※1 とりあえずP91を読んでもらえれば・・


(でもいろいろ問題があるので、ビットコインで資産運用はやめたほうがいいみたい)


ビットコインはデフレ通貨として設計されている(※2)ので、普通に考えれば、通貨価値は時間が経つごとに上がっていく、つまり資産として持つには魅力的に”見える”(だからこそ、実際マウントゴックスで大金を取引する人がいたんでしょう)が、野口氏曰く、「現在のBitcoinは、資産保有手段として用いるにはあまりにリスクが大きい」。その理由は以下の通りです。


1. 為替変動が大きすぎる。

ビットコインで取引ができる店・サービスは本当に少ないので、結局使うときは現行通貨に両替しないといけないが、為替変動が大きすぎるので、ビットコインの価値上昇よりも為替リスクの方が断然高い。


2. 万が一紛失・消失した場合に復旧できない可能性

銀行に預けているなら、通帳を紛失しても再発行できるが、ビットコインは秘密鍵を失くすと全てを失う。銀行が破綻した場合、国が資金注入する可能性もあるけど、ビットコインが(仮に)破綻した場合、誰も助けてくれない。


そもそもビットコインについて読んでみようと思ったのは、なけなしの資産をどう運用すればいいんだろう・・と考えていたからでした。危ない危ない。野口さん、ありがとう。


さて、お金儲けの魅力はがくっと落ちたんですが、別の魅力がむくっと起き上がってきました。それが前述した、ビットコインの「分散性」なんです。


※2 インフレターゲットだ何だと言ってじゃぶじゃぶお金を刷る「通常通貨」に対し、ビットコインは最初から最大流通量が決まっているから。詳しいところはすいません。


ビットコインはただの「通貨」ではない。ビットコインは「最新鋭の政治形態」だ


悪意を持ったユーザーの可能性も含めた上で機能する通貨


前述したように、ビットコインは国が発行する通貨と違い、分散的に管理・運営されるシステムです。詳しい説明は省きます(というか、説明できない・・)が、要は世界中のコンピュータが競争的に作業することで成立しているシステムなんです。さらに言うと、このシステムは悪意を持ったユーザーの可能性、つまり他人のビットコインをネコババしてやろうという人の存在があっても問題無く機能するような設計になっているのが凄い。(※3)


※3 ざっくり言うと、善意の(正直な)ユーザーが過半数である限り正常に管理・運営されるという仕組み。もちろん、逆に言えば悪意のユーザーが過半数になると取引の改ざんが可能になってしまう(51%攻撃)。これについてはこんな記事もありました。


=悪意を持った国民の可能性も含めた上で機能するシステム


“一般的な国”の政治形態は民主主義、と言っても差し支えないと思います。つまり代表者を選び、代表者が(代理人として)集権的に統治するというスタイルですが、もちろん完璧なシステムではなく、他のやり方よりマシ、という感じです(TINA=There is no alternative、と言う)


じゃあ、国の統治をビットコイン的にしてみるとどうなるか?完全な分散型で、ちゃんと機能する組織が出来上がるとすると、我々はもう議会も、知事も、官僚機構も要らなくなる!!これは素晴らしい。


政治思想的には、これはアナーキズムになる気がする。性悪説に基づくアナーキズム、そしてIT技術に支えられたアナーキズム。21世紀は再びアナーキズムの世紀になりますよ!


※※まとめ※※


・ビットコインは胡散臭くはないけど、資産運用としては考えないほうがいい。

・先の大阪住民投票、ビットコイン的に裁定すると、何か違った結果になったんだろうか?

・ビットコイン的分散型システムは、アナーキズム?アナーキズムといえば坂口恭平氏。氏はビットコイン、どう考えているだろう。

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