門司港に15分ぐらい滞在した話

門司港駅.jpg
ワタクシこの数日ばかり、九州北部をうろうろしていました。その合間に、門司港を(ほんのちょっとだけ)訪れる機会があって、それが(ほんの短い間だったんですが)とても印象に残る出来事だったので、ちょっと書きたいと思います。



門司港駅は、本州から九州への鉄道線の玄関口としてつくられ、明治24年に完成。構内には、九州路線の起点であることを示す「ゼロメートル」の記念碑も建っています。建物も尋常じゃない古さ(でも鉄骨なので丈夫そう)。構内のBGMもレトロなビッグバンドジャズ。うぅん良いねぇ・・・


と、いつもならそれぐらいの感想で終っちゃうんですが、今回はここにくる前に、2人の老兵に、それぞれ門司港にまつわるエピソードをもらっていました。


ひとりめの老兵:私は中国に6-7年出征していて、終戦とともに引揚げてきた。終戦直後、門司港は大陸からの引揚げ組であふれ、それはもう大変な状態だった。私は駅前で小さなお店を開いた。戦後の品不足で、お店には長蛇の列どころか、人の波で店に近づくことさえ難しい。腹を空かせた兵隊さんは、軍帽に1円札を入れ、店まで投げてよこす。私は1円札を取り、帽子に団子を6個、入れて投げ返す・・・


ふたりめの老兵:終戦直後はほんとうにモノが手に入らなくて、皆ヤミ市に出かけて買ってくるのよ。でも駅には経済警察が張ってて、せっかく買ってきたものを片っ端から摘発されるのよ。まぁ、こっちは勝手知ったるもので、国鉄の職員に話をつけて、列車が操車場に入り、スピードを緩めたところで、ヤミ市で手に入れた商品が詰まったリュックを投げる。すると操車場の職員がそれを拾って隠してくれて、あとで引き取りに行くのよ・・・


ふたりの老人が語ってくれた、こんなストーリーを思い浮かべながら、門司港駅の構内を歩くと、なんだかとても不思議な気持ちになりました。


★★★


ほんの数十年前までここは戦争の舞台だったという事実は、もう、実際にそれを体験してきた人たちでさえ、夢の出来事であったのかと錯覚してしまうほどに風化してしまっています。ましてや戦争をフィクションを通して想像するしかない、私の親世代や、私の世代・・・・でも、たとえこのイメージが現実に程遠かったとしても、私は話をきいたり、場所を訪れたりすることで何かを再構築し続けたいと思うし、そうやってイメージし続けることが、私を現実につなぎとめ続ける唯一のやり方なんじゃないかと思います。来るときが来れば、「今までの現実」から「これからの現実」へスッと乗り移る為の。


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