海辺のカフカと四国とUdonと監督についての考察

結論から先にズバーっと言うと、一番最後でナカタさんの口から這い出す「白いもの」は、うどん、しかもオーストラリアだかで特別につくられた小麦で特別な香川県民によって打たれたうどんである。



1.『辺境・近境』で村上春樹が書いているように、香川県のうどんは、(味よりもむしろ、そのかなり異質な営業形態やかなり強引な「ハシゴ」手法により)恐らく彼の深層心理に深く刻み込まれたのであろう。


2. 筒井道隆が身をもって思い知ったように、「四国」はつまり「死国」死者の国。私たちはこの黄泉の国に三本も橋を掛け、こちら側とあちら側を自由に行き来できるようにしてしまった、つまり、ホシノくんが石をひっくり返し、扉が開いた状態。


3. 扉が開くと何が起こるか?ナカタさんの口から「白いもの」が這い出すのです。つまり、死国に橋を掛けて、うどんが本州に這い出すのです。お、恐ろしい!


4. いずれにしても、出会って2言目には「うどん」に関する情報交換をしはじめる高松の人々には本当に驚いた。彼らは、本当に真摯に、しかも集合的に、この「白いもの」の核心に迫ろうとしていると思った。うどんに関しては高松人は賢者であり、仙人であると思う。


5. 最後に、どうして村上春樹は「白いもの」をある種邪悪なものと捉えざるを得なかったのか?それは彼が元々、「こちら側」に属する人であり(よく覚えてないけど、神戸辺りで育ったんですよね?)「白いもの」、そしてその叡智を極める対岸の人々に対する潜在的な恐怖があったんではなかろうか、いや、そうにちがいない。


6. 最後の最後に、ホシノくんが石をひっくり返して扉を閉じ、右往左往する「白いもの」を”切り刻む”(この辺も、うどん的な何かを思わせる・・・)当然、ホシノくんは我らが阪神タイガース、「こちら側」に属するのですよ。(ちなみに星野監督は岡山県倉敷市出身。やはり「こちら側」の人。)


という事で「海辺のカフカ」は、やがて来る本州と四国の壮絶な戦いを暗示しているのでしたー。素晴らしい。五島勉先生の再来になれるかもしれないと本気で思った。


PS別途記述されるであろう高松の恐るべき本屋「な夕書」での対話にヒントを得ました。オーナーさんthanks。
PS海辺のカフカを最近読んでると豪語していたオダ氏にもご意見を伺いたいものです。

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