これからの日本は観光業で食っていくべきらしい

イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る 雇用400万人、GDP8パーセント成長への提言 (講談社+α新書)

店舗のとなりが前方後円墳という環境で仕事している私にとって、「これから日本は観光業で食っていくべき!」というデービッド・アトキンソン氏のメッセージは熱く響きました。そうだ!観光業だ!(←影響受けやすい人)

 

☆★★


著者が指摘する点をさっくりまとめると、



1.日本はこれから低成長時代に入る。第一次産業も第二次産業も伸びしろが少ない。どうすんだこれ。


2.観光業がいいよ! 世界の観光産業の成長率は年3.5%で、自動車産業の実に2倍。また観光業の対GDP比は、世界平均が9%程なのに対し、日本はたったの2%。しかも日本には観光資源はわんさかあるので、伸び代が期待できる!(世界平均9%に届けば、年間38兆円の経済効果、400万人の追加雇用!)。それに、地方ほど観光ネタがたくさんあるので、地方創生にも寄与する。


3.でも、日本の観光業はレベル低すぎ。「京都は世界に誇る観光都市です!」って言っても、1年間の外国人訪問者数(200万人)が、大英博物館の半分にも及ばないという驚愕の事実。京都全体で、博物館の半分に満たないって、どうなのよ・・。


4.あと、日本が文化財保護にかける予算が少なすぎ。年間予算がたったの81億円じゃ、観光アピールどころか満足に補修もできない。もっと予算を!そして鉄道会社は文化財をネタに儲けてるんだから、ガツンと寄付してもいいと思う。


★☆★


4番目はちょっと置いといて、1番と2番。少し前に流行った「G型とL型(※1)」の議論もちょっと思い出しながらなのですが、(私含め)まさにL型で飯食っていこうとしている我々にとって注目すべき市場だという事です。


3番で記述した日本の残念な状況について著者は、「いろいろ勘違いしすぎ」という。詳しいところは端折りますが、つまりはゆるキャラとかそういう内輪ノリをやめて、きちんとマーケティングを廻して集客・接客に励むべし、そうすればリピーターも増えて商売繁盛だよ、という事です。あと、具体的には、旅行先できっちりお金を落としてくれるヨーロッパ人とオーストラリア人を狙え!との事。


★★☆


ウチの家具店の隣は「崇神天皇陵」というありがたい前方後円墳で、この方はヤマトタケルのおじいさんにあたる人ですが、その向こう側に「景行天皇陵」というもひとつありがたい古墳があって、なぜか戦前はこのふたつがひっくり返っていた(つまり崇神が景行、景行が崇神と呼ばれてた)とか、一見どうでもいいトリビアが色々あるんですが、そういう事を考えながら読むとすごく刺激的な本でした。よし、旅行代理店、始めるか!(←影響受けやすい人)

(注記)
※1  G型はグローバル型、L型はローカル型。例えばこちらの記事などを読んでもらえれば。

 

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