やっぱりバイリンガルはいろんな意味でイケてるらしい

バイリンガル教育について、凄くポジティブで参考になる本を見つけたのでシェアします。言語(習得)オタクと脳オタク以外は興味無いかもしれませんが・・・

『バイリンガリズム入門』山本雅代編著。2014年7月刊なので、比較的新しい情報が載っていると考えて良いと思います。


世界ではバイリンガルって結構普通

そもそも「バイリンガル」という現象は、そんなに特殊じゃないと思うんです。


「・・低く見積もっても、世界の人口の半分以上がバイリンガルもしくはマルチリンガルと推定される」 (本書より)


日本語と英語しか喋れないのはダサい、数カ国語喋れるのがクールだよね!

という歪んだ価値観を皆さまの頭に植え付けるべく、私は日々こうして駄文を連ねているわけです。なぜなら、そういう価値観が到来した時、ようやく(無駄に外国語しか特殊スキルの無い)私の天下になるのだ!

・・・

本題に戻ります。「低く見積もっても半分以上がバイリンガル以上」というのは、メキシコに住んでいるとあまり感じませんが、ヨーロッパに住むとすごい実感します。だって至る所外国人ですもん。アパートの大家は東欧系、隣人はロシア人、近所のケバブ屋はトルコ人、上司はスペイン/イタリア人のハーフとか。で、それら全ての人がドイツ語と英語を喋るんです。


私自身、3年ほどそういう環境で生活していて、毎日4ヶ国語を切り替えて生活していると、もう喋ってるだけでエクスタシーを感じるくらいになっていましたが(←ただの言語オタクでは、という疑いも)、最近の研究によると、バイリンガルが脳に与える好影響は、なかなか悪くないようです。


バイリンガルが脳に与える好影響

1.認知症になりにくい??

カナダ・ヨーク大の研究によると、バイリンガルはモノリンガル(ひとつの言語を話す人)に比べ、認知症の発症年齢が平均4年遅いとのこと。なんでも、バイリンガルは大脳・前頭前野の「実行機能」が効率よく働いていることが原因ではないか、との事。メカニズムは何のことやらさっぱりですが、平均4年て凄くないですか?(ただし、一度発症してしまうと、発症後の改善具合についてはバイリンガル・モノリンガルに大差は無いとの事です)


2.異言語間同義語(translation equivalent)を、かなり早い段階で習得する

言葉を覚えはじめた初期段階の子供は、同義語を避けようとする傾向があります(これを「相互排他仮説」という)。例えば「携帯」という言葉を覚えたら、同義語の「スマホ」「iPhone」等を覚えないという事です。言語発達のある段階では、1つの概念に1つの呼び方しか受け入れない時期があるということなのですが、バイリンガル的に発達した場合、「携帯」が「celular」とも言われる、1つの概念に(少なくとも)2つの呼び方がある(=異言語間同義語がある)ということを自然に学ぶため、同じ言語内の同義語も抵抗なく受け入れる傾向がある。


これには2つの利点があって、ひとつはボキャブラリー発達が早く、豊かになる可能性、もうひとつは言語をメタレベルで理解するため、他言語(他言語システム)への抵抗が少なくなるという可能性です。


2番目はなんだかよくわかりませんが、認知症予防にバイリンガルというのはイケてる。ということで、要は私が息子を実験台にちまちまやっているバイリンガル教育にひきずりたいだけなんです。私は日本語ネイティブなので、両親がネイティブで別の言語を教える「天然バイリンガル」に対して「人工バイリンガル」といって揶揄されるらしく、私自身このまんまで大丈夫なのかなと心配もしていましたが、本文中、下記の引用に出会ってものすごく勇気付けられました。


「もしも自分の母語以外の言語であっても、親が自信を持ってその言語を使用し子どもと接すれば、親にとっても子どもにとっても、その状況は人工的なものではない。(Saunders, 1988)


信じますよ、その言葉。


とにかく「人工バイリンガル」というハイブリッド培養は今後、もっと広めていきたいんです。こういうの仕事にならないかなぁ?

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